あえて無料のユートピア

トキメキを忘れたくない

"Pinocchio"についていくつかの考察[内包するジキルとハイドに寄せて]

ジャニーズWESTのアルバム「rainboW」初回盤Bに収録されている、

中間淳太くんのソロ曲”Pinocchio”の歌詞について、いくつかの考察です。

 

以下、歌詞に添って

※歌詞自体は引用を付け、考察はその下に。

 

- - - 

◆イントロ / 男性と少女の会話

「What sung you, dad? 」

「It's a sad love song. Do you like it? 」

「Aha! 」

「HAHAHA! OK, then why don't we enjoy the rest of thesong. 

Come on! "Pinocchio"!!」

 

娘「パパ、なにを聴いてたの?」

父「悲しいラブソングだよ。好きかい?」

娘「うん!」

父「ははは。それじゃ曲の続きを聴こうか。さあ!"ピノキオ"だ!」

 

物語の導入、少女と男性の会話劇。

少女が男性を「dad」と読んでいるので、関係性は父娘だと読み取れる。

父が聴いていたレコード?から流れる古い曲が気になった娘。

何を聴いているの?と聞くと父は「悲しいラブソングだよ」と答える。

娘が尚興味を示したので、それじゃあ続きを聴こうかと提案し、

曲のタイトル「"ピノキオ"」をコールする。

 

◆1番(起) / 幼少期  ボク《A》と キミ《B》の出会い

 

はじめて会ったその時 ボクの心は奪われた

 

 ボク《A》と何かの初めての出会い。

何かとは、次の歌詞に出てくるキミ《B》のことではないかと推測できる。

ここでの[心奪われた]は、《A》の人格が《B》に奪われた(乗っ取られた)、のではないかと想定。

要するここは2人の出会いというか、《B》というもう1人の人格の発現シーンと捉える。

 

単純に《B》を心酔する程の友や教祖的な人物と仮定もできるが、

後の歌詞的に私は主人公は《A》《B》という人格を備えた「二重人格」説を推したい。

二重人格とか、絶妙に淳太くん好きそうですし…(笑)

 

今すぐキミに近づきたい

はやる気持ちを抑え 忍び足

繋がった糸が 絡まないようにね

 

キミ《B》に近づきたいのが、奪われた心を取り戻したいとも取れるけど、後の歌詞から推察すると、この頃(恐らく幼少期)はまだ純粋に《B》《A》にとって唯一の理解者・友達?的なものだったのかなと。むしろ、《B》という人格が生みだすほど《A》は追い詰められていたから、《B》を頼りたい、依存したい気持ちが強いのかなと。

ここでの糸は[繋がった糸]は、《B》《A》を操る、操り糸と仮定。

 

やっと夢が叶ったんだ

今じゃボクの隣で キミが笑っている

 

《B》が操ってくれているおかげで、心安らぐ《A》

2人は2人だけで仲良くやれている。

 

I am Pinocchio.

 

《A》「ボクは操り人形さ」

I amなので、ボク=《A》のセリフと推定。

 

「あなただけ」

腕の中 キミの言葉 そっと耳をなぞった

「アナタだけ」

そうボクも頷いた

 「あなただけ」は《B》のセリフ、「アナタだけ」は《A》のセリフ

 [腕の中]は抱きしめられた腕の中ともとれるけど、後術2番の方がそのニュアンスは強いので、ここは別の意味で、《B》手中(支配)の中、という捉え方に。

操り人形が人形師の腕(手)の中で踊っているイメージで。

手中にいる《A》に「あなただけ」だと囁く《B》。それに対して頷き返す《A》

ボクのことがわかるのはキミだけ。キミの事がわかるのはボクだけ。

 

幸せな時間 鼻高々

今日もボクは 鼻高々

 

ここでの「鼻高々」は日本語の意味通り「自慢げ・誇らしげ」の意味として捉えて、本当に《A》は嬉しくて誇らしくて幸せだと感じている。

- - -

◆2番(承) /  青年期   僕《B》と 君《C》の出会い

 

はじめて会ったその時 の心が奪われた

 

が何かに出会い、心が奪われたシーン。

1番(1幕)とは異なり、2番の[]は1幕の《B》のことではないかと想定。

乗り替わった人格《B》が主人格として成長し、何か=次の歌詞に出てくる《C》という実在の女性に出会ったのではないか。

 

それがはじめての恋だった

ドキドキがバレないよう 忍び足

繋がった糸が 絡まないようにね

 

濁さずに「恋」と言い切っているので、《B》《C》に[心が奪われた]のは、恋した・一目惚れただったという意味だと捉える。

[繋がった糸]は、操り人形の糸でも通じるけど、淳太くんなら違う意味を付けたがりそうだなとも思うので[運命の赤い糸]と仮定し、

僕《B》から伸びる赤い糸と、ボク《A》から伸びる赤い糸があって、それらが絡まらないように(入れ替わらないように)気をつけているという表現かなと。

 

でもそれもバレてたんだ

今じゃヘタだったねと ボクも笑ってしまう

 

 ここでボク表記の登場。ボク《A》なので、要するに《B》《A》に恋心を悟られないようにしていたつもりでいたけど、どうやらバレバレだった様子。

 

Hey you "Pinocchio"

ーー《A》「嘘つき。」 

 

2番は(I)が《B》なので、youは君《C》のことかなとも思ったけど、

直前にボク《A》が出てきているので、このセリフはボク《A》のセリフでyouはキミ《B》のことだと仮定。

そしてやはりココも淳太くんの性格的に同じ意味にはしないだろうなと思うので、ピノキオのもう一つの要素「嘘つき」の方を採用。

1番で「あなだけ」と言ったはずの《B》《C》に心酔した事で《A》激怒。

 

「あなただけ」

星の瞬いた夜に に誓った

「アナタだけ」

そうも頷いた

 《B》《C》が愛を誓い合うシーン。幸せの筈が

 

腕の中 見えた 鼻高々

 

[鼻高々]はもちろん1番同様「自慢げ・誇らしげ」とも取れるけど、淳太くんの性格的に(以下略)、ここはピノキオの「嘘を吐くと鼻が伸びる」という特徴を挙げて、《C》の「アナタだけ」は嘘だったと想定。(《C》が故意的に嘘をついたというより、後の展開を考えると、知らず知らずのうちに嘘になっていた、と考えた方がしっくりくる?)

- - -

◆間奏(転) /  《A》の独白

間奏の、英詞(セリフ)。歌詞カードに記載がないので、リスニングするしかないのだけれど、

音源の声にくぐもったフィルターが掛かっている&私が英語が死ぬほど苦手なこともあるので、全く聞き取れない。。ので、断片的に聞き取った部分で都合よく解釈していく。(じゃないと進まない)

 

<          > catch my  heart

 

ーーー《A》「キミの心は奪われてしまった。」

 

catch my  heart]は間違いなく言ってそうなので、この後の展開も考えて《A》のセリフと仮定。《C》に心酔していく《B》を嘆き悲しむ《A》

 

<          > beautiful You

ーーー《A》「あの頃の(美しい)君に戻っておくれよ」

 

[beautiful you]しかわからない!(笑) 《C》が美しいかわからないので、とりあえず2人きりだった頃の《B》を想う《A》のセリフということに。

- - -

◆Cメロ(転) / 《B》の独白

日本語のCメロの後ろで英詞の歌のか流れている。

ここも歌詞カードにはないので、聞こえる音にそれっぽい単語で都合よく解釈。文法完無視。

 

やっとの思いで掴んだ / With all of my heart 

ーー《B》「やっとの思いで掴んだ」「その通りだ!!」

 

ここからは、日本詞も英詞も《B》のセリフと仮定。 

二重人格説を推したい最もな理由としてはここの、With all of my heart]が、ジキルとハイド(二重人格小説の金字塔)の一節だから

ピノキオ=操り人形=心と身体が乖離した人物=二重人格的な思考かなと。

普通に訳すと「心の全てで」とかかなと思けど、ジキルとハイドだと「その通りだ!」と訳すらしい。

 

ひとつだけの運命 / I pretend my Fate and origin

ーー《B》「僕だけの運命のはずだった。」

 

オリジナル(《A》)のフリをして、掴んだ《C》との運命。

 

辿った先で / Then I pallor / たくさんの糸を 手に躍るが /  I see them /

僕に微笑んだ / It’s trick me your friend my admin

 ーー《B》「でも運命の赤い糸をたどった先で僕は青ざめた。たくさんの糸を手に踊るをみたからだ。 僕は僕が操っていた友達に、裏切られた。」

 

ここの[たくさんの糸を手に踊る君が]の[糸]が赤い糸なら、色んな男と遊んでる《C》とも捕らえらるけど、そういうアバズレ的な感じより、もっと《B》がダメージ喰らうのはなんだろうと考える。

そして、ここでの[糸]は[操り糸]と捉えて、いつの間にか《B》の操り糸は《A》と切れていて、その切れた糸を纏った《A》《C》が戯れているのを《B》が観た的な…?唯一の友達だったはずの《A》《C》を取られる(しかも人格が変わってるなんて《C》は気づいていない?)という展開に。自分で考えておいてなんだけど地獄すぎる。

そして《A》の人格越しに見る《C》の微笑み…。

 

その姿に 心奪われたんだ

 《B》(の心)が死んだ。

 

ねえ見てよ 今じゃボクの方が上手に踊れるよ(ねぇ、みてよ!)

 

ボクなので《A》のセリフ。 先に裏切った《B》への復讐か、それとも《B》からの自立か。とにかく「もうキミ《B》なんていなくても大丈夫」という宣言かなと。しかし、どうにもセリフのニュアンスが無邪気すぎるので、恐らく《A》の人格は子供の頃から成長していないのではないか、と考える。(ずっと《B》の影に隠れていたから)

- - -

◆大サビ(決) / 《B》の消滅と結末

「あなただけ」

星も眠りだした夜に キミが重なった

 

歌詞中だと、「キミ」は幼少期の《B》も「」は青年期の《B》なので、重なって、消えていくイメージかなと。(「星に願いを」という曲と絡ませるなら、[星も眠りだした夜]は魔法が溶けていくイメージ)

 

「アナタだけ」

そう2人頷いた

…幸せな時間

 劇中、二人称を「アナタ」にしているのは《A》《C》なので、この2人が互いに「アナタだけ」と言い合って頷きあったと想定。一見すると幸せな時間。

 

Then, are you "Pinocchio"? 

 

そのまま訳すと、「それでは、あなたがピノキオですか?」とかかな?

でも、ここも1番・2番と同様で《A》のセリフだったと仮定するなら

ーー《A》「さぁ、結局だれが「操り人形」だった?」

っていうくらいの意訳の方がゾクゾクしそう。

 

「あなただけ」

に誓った / はじめてだった

「あなただけ」

…シアワセな時間 鼻高々

 

どちらも2人称が「あなた」なので、両方《B》のセリフと推定。

幼いころ《A》に言った「あなただけ」も嘘ではなかったし、《C》に誓った「あなただけ」も「はじめての恋」も嘘じゃなかったけど、幸せな時間は《A》《C》のもので、《B》はシアワセな時間(嘘)を噛みしめながら消えていく。

(もしくは、わざわざ「シアワセ」表記にしてるところをみると「死合わせ」とかの別の意味を含んでいそうだなとも。)

 

今日もボクは 鼻高々

 

ボクなので《A》のセリフ。《B》から解放され《C》と幸せ幸せに暮らしていて、「鼻高々(自慢げ・誇らしげ)」だけど、本当にそうなのか。実は《A》も気づいていないだけで嘘をついて鼻高々になっている…?

 

アハっ

 

最後の無邪気な笑い声は子供のままの人格をもつ《A》…?

 

- - - 

 

以上が、曲調にひっぱられたゴス要素強めの考察。

ラストの笑い声の薄気味悪さを考えると、《A》《C》のハッピーエンドとは思えず、さらにイントロの父娘の会話で「悲しいラブソングさ」って言っているのを考えると、これはボクを取られたの歌と考えた方がしっくりくる。

 

かつ、そんな悲しい歌を意気揚々と「Come on!"Pinocchio"!!」なんて紹介したパパ」こそ《A》だったのではないか

※余談として「” ”」(ダブルクォーテーションマーク)は海外では皮肉を言う時によく使うというのをこの間知って、つまりタイトルには皮肉を込められているのではないかと。赤い糸も操り糸も全部絡まってしまった哀れな"Pinocchio"=《B》

 

そして、淳太くんからのヒント兼問いである

『Who done it?』(誰がやった?)への回答は、

 

A.僕を殺したのはボク

 

ということで!